鎌倉市内に3つある「かながわの景勝50選」。
そのうちのひとつ、「光明寺裏山の展望」を訪れました。
材木座エリアから海岸へ出ようとすると、国道134号の手前に大きなお寺の屋根が見えます。「浄土宗大本山 光明寺」です。このお寺の裏から坂を上がっていった所からの展望が「かながわの景勝50選」に選定されています。
光明寺の入り口 山門から
1847年に再建された鎌倉に現存する最大の山門。江戸時代後期の重厚な風格です。
山門の前が駐車場ですのでアクセスはとても便利。鎌倉駅からだと少々歩かなければなりません。
浄土宗関東総本山のお寺とあって、立派な山門の向こうは別の空気感が漂っています。
決して閉鎖的ではなく、「どなたでもどうぞいらっしゃい」というオープンな感じです。
正式な山号寺号は「天照山蓮華院(てんしょうざん れんげいん)」と呼ぶそうです。
ゆっくりと山門をくぐって行きます。
立派な参道の正面にたたずむ光明寺の本堂は「大殿」と呼ばれています。鎌倉の木造古建築では最大の建築物。1698年に建立され、国の重要文化財に指定されています。
景勝地に指定されている裏山へは、
大殿の右から裏側へ周り、坂を上って行きます。
坂を5分ほど上がっていくと、展望が見やすいようにとウッドデッキのテラスがあります。
天照山と呼ばれている光明寺裏山の山頂にあたる所ですね。
光明寺と由比ヶ浜、そして稲村ケ崎の向こうには富士山の展望がかながわの景勝地とされています。
しかし今日はあいにく富士山は見えるどころか、余りの暑さで展望は霞んでました。
やはり富士山見えてこその景勝だと思いますので、空気の澄んだ冬にまた訪れてみようと思います。
光明寺の屋根と稲村ケ崎。
景勝50選に選定されているのは、あくまでもここの展望のみですが、
立派な寺の雰囲気、光明寺全体を感じることが出来るのがここの素晴らしいところです。
光明寺にはたくさんの魅力がありますが、
特に夏に訪れるべき場所は大殿横にある蓮池です。
大殿に隣接する蓮池が美しい
山号にもなっている「天照山蓮華院」に蓮の文字が入っている通り、
庭園には蓮池が広がっています。正面には、宗祖法然上人800年大御忌を期して建てられた大聖閣(たいしょうかく)です。
木造の廊下を裸足(靴下かスリッパ)で歩けます。お寺にお邪魔したような気分で静かに蓮池と向き合うことができます。
8月初旬。
ギリギリ最後の蓮に間に合いましたが、花は既に開きすぎており、浄土のような美しさは過ぎてしまったようです。
トンボ、アメンボ、亀、鯉。池の周りにはたくさんの生き物が。
蓮池とは反対方向には三尊五祖の石庭があります。いつ来ても綺麗に整えられています。
大正12年の関東大震災で倒潰した阿弥陀堂の本尊を旧開山堂へ遷座して本堂とし、開山堂は、翌大正13年、古材等も使用して新たに建てられました。平成14年、老朽のため再建されたそうです。
浄土念仏の高祖・善導大師の銅像。
朝と夕方に鐘楼堂からの梵音が材木座に鳴り響くそうです。
広大な敷地に建てられた立派な建造物。鎌倉中心エリアに比べれば比較的人が少ないので、いつ来ても静かに過ごすことができます。
実は山門の入り口横には動物(特に犬)の慰霊碑があり、亡くなったペットを供養するお寺としても有名。そしてここは猫寺でもあり、いつもたくさんの猫が出迎えてくれます。今日は暑いのでみんな日陰でべったりとゴロ寝してました。
(※残念な事にここに猫を置き去りにしていく人もいるようです)
光明寺 アクセス
【所在地】 〒248-0013 神奈川県鎌倉市材木座6-17-19
【交通 バス利用】 JR横須賀線 鎌倉駅 バス7番のりばより 「小坪経由逗子駅行」10分 光明寺前バス停下車 徒歩1分
【かながわの景勝50選 一覧表はこちら】
コメントはこちら